借地権は売れる?売却の流れと地主の承諾を得るコツ
借地権は売却できる
「借地権って売れるの?」というご質問をよくいただきます。
結論から言うと、借地権は売却できます。借地権は財産権として認められており、譲渡することが可能です。
ただし、売却には地主の承諾が必要という条件があります。
地主の承諾が必要な理由
借地権の売却に地主の承諾が必要なのは、借地契約が「信頼関係」に基づく契約だからです。
地主は借地人を信頼して土地を貸しています。そのため、借地人が変わる場合は地主の同意が必要とされています。
無断譲渡のリスク
地主の承諾なく借地権を売却すると、以下のリスクがあります。
- 借地契約の解除事由になる可能性
- 買主が借地権を主張できない可能性
- 損害賠償を請求される可能性
必ず地主の承諾を得てから売却を進めましょう。
借地権売却の流れ
ステップ1:地主への事前相談
まずは地主に売却意思を伝え、承諾を求めます。
相談のポイント
- 売却理由を誠実に説明する
- 買主候補がいれば情報を伝える
- 承諾料の条件を確認する
- 回答期限を設ける
ステップ2:買主探し
地主の承諾見込みが得られたら、買主を探します。
買主探しの方法
- 不動産会社に仲介を依頼
- 借地権買取業者への売却
- 知人・親族への売却
ステップ3:地主の正式承諾
買主が決まったら、地主から正式な承諾(譲渡承諾)を得ます。
承諾書に記載すべき事項
- 譲渡の承諾
- 新借地人(買主)の氏名
- 承諾料の金額と支払い条件
- その他の条件
ステップ4:売買契約締結
地主の承諾を得たら、売買契約を締結します。
ステップ5:決済・引渡し
代金の授受と建物の引渡しを行います。建物の所有権移転登記も忘れずに行いましょう。
地主の承諾を得るコツ
1. 早めに相談する
売却を決めたら、なるべく早く地主に相談しましょう。突然の報告より、事前相談の方が印象が良くなります。
2. 誠実に説明する
売却理由を正直に説明しましょう。「転居するため」「相続したが使わないため」など、合理的な理由を伝えます。
3. 買主の情報を提供する
地主が気にするのは「どんな人に貸すことになるのか」です。買主候補の職業や家族構成など、信頼できる人物であることを伝えましょう。
4. 承諾料を準備する
一般的に、借地権価格の10%程度の承諾料(名義変更料)を支払います。この費用を負担する意思を示すことで、交渉がスムーズになります。
5. 契約条件の見直しを受け入れる
地主から「この機会に地代を値上げしたい」などの要望が出ることがあります。ある程度の譲歩は交渉成立のために必要な場合があります。
地主が承諾してくれない場合
地主が承諾しないケースもあります。その場合の対処法をご紹介します。
借地非訟手続き
地主が正当な理由なく承諾しない場合、**裁判所に「借地非訟」**を申し立てることができます。
裁判所が地主に代わって譲渡を許可する制度で、地主の承諾がなくても借地権を売却できるようになります。
借地非訟の流れ
- 裁判所に申立て
- 審理(地主の意見聴取)
- 許可決定(または棄却)
- 許可の場合、承諾料相当額の支払い
注意点
- 時間がかかる(6ヶ月〜1年程度)
- 費用がかかる(弁護士費用等)
- 必ず許可されるとは限らない
地主への売却を検討
地主が第三者への売却を嫌がる場合、地主自身への売却を提案する方法もあります。地主にとっては、完全所有権を回復できるメリットがあります。
買取業者を活用
借地権専門の買取業者は、地主との交渉ノウハウを持っています。交渉が難航している場合は、買取業者への売却を検討するのも一つの方法です。
承諾料の相場
借地権の譲渡承諾料の相場は、借地権価格の10%程度です。
計算例
- 借地権価格:3,000万円
- 承諾料:3,000万円 × 10% = 300万円
ただし、地域や地主との関係により異なります。事前に地主と条件を確認しておきましょう。
まとめ
借地権は売却可能ですが、地主の承諾が必要です。
売却を成功させるポイント
- 早めに地主に相談する
- 誠実に説明し、信頼関係を大切にする
- 承諾料を準備する
- 承諾が得られない場合は借地非訟も検討
当サービスでは、借地権の売却相談から地主との交渉サポートまで対応しています。借地権の売却でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。