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地主が承諾してくれない…借地権売却の対処法
公開: 2026年1月10日
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地主が承諾しない理由
借地権を売却したいのに、地主が承諾してくれない。このような状況で困っている方は少なくありません。
地主が承諾を渋る主な理由を理解しておきましょう。
よくある理由
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新しい借地人への不信感
- どんな人が借地人になるか分からない
- トラブルを起こす人だったら困る
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条件の見直しを希望
- この機会に地代を値上げしたい
- 契約内容を変更したい
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土地を自分で使いたい
- 借地権を買い戻したい
- 将来的に土地を活用したい
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過去のトラブル
- 以前に揉めたことがある
- 地代滞納の履歴がある
対処法1:交渉を続ける
まずは粘り強く交渉を続けることが大切です。
交渉のポイント
買主候補の情報を提供する
- 職業、家族構成、年齢など
- 信頼できる人物であることをアピール
- 必要に応じて面談の機会を設ける
承諾料を上乗せする
- 通常は借地権価格の10%程度
- 交渉が難航する場合は15%程度まで検討
- 地主にとってのメリットを示す
地代の見直しに応じる
- 地代値上げを受け入れる姿勢を見せる
- 新借地人との契約で条件を改定
第三者を介入させる
- 不動産会社に仲介を依頼
- 弁護士に交渉を委任
- 感情的な対立を避ける
対処法2:借地非訟手続き
交渉しても承諾が得られない場合、借地非訟(しゃくちひしょう)手続きを利用できます。
借地非訟とは
借地非訟とは、地主が正当な理由なく譲渡を承諾しない場合に、裁判所が地主に代わって許可を与える制度です(借地借家法第19条)。
これにより、地主の承諾がなくても借地権を売却できるようになります。
借地非訟の流れ
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申立て準備
- 必要書類の収集
- 弁護士への相談・依頼
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裁判所への申立て
- 管轄の地方裁判所に申立書を提出
- 手数料(印紙代)の納付
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審理
- 地主の意見聴取
- 必要に応じて現地調査
- 鑑定(借地権価格、承諾料相当額)
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決定
- 許可決定 or 棄却決定
- 許可の場合、承諾料相当額の支払いが条件
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許可決定確定
- 不服申立てがなければ確定
- 承諾料相当額を供託または支払い
借地非訟の期間と費用
期間
- 6ヶ月〜1年程度が目安
- 複雑なケースはさらに長期化
費用
- 申立手数料:数千円〜数万円
- 弁護士費用:30〜50万円程度
- 鑑定費用:20〜30万円程度(必要な場合)
借地非訟の注意点
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必ず許可されるわけではない
- 借地人に責任がある場合は棄却されることも
- 地主に正当な理由がある場合も同様
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承諾料相当額の支払いが必要
- 裁判所が決定した金額を支払う
- 通常の承諾料と同程度かやや高め
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地主との関係が悪化する可能性
- 訴訟になることで関係が悪化
- 今後の地代交渉などに影響
対処法3:地主への売却を提案
地主が第三者への譲渡を嫌がる場合、地主自身に借地権を買ってもらうという選択肢もあります。
地主にとってのメリット
- 完全所有権を回復できる
- 土地を自由に活用できる
- 借地関係のトラブルから解放される
交渉のポイント
- 借地権価格の根拠を示す
- 支払い条件(分割等)を柔軟に
- 不動産会社を介入させる
対処法4:買取業者を活用する
借地権専門の買取業者は、地主との交渉ノウハウを持っています。
買取業者のメリット
- 地主交渉を代行: 経験豊富なスタッフが交渉
- 確実に売却できる: 買取なので成約が確実
- スピーディー: 交渉から決済まで一括対応
- 借地非訟も視野に: 必要に応じて法的手続きも
こんな方におすすめ
- 地主との交渉に疲れた
- 早く売却を完了させたい
- 法的手続きを自分でやりたくない
- 遠方に住んでいて対応が難しい
対処法5:そのまま保有する
売却を諦め、借地権を保有し続けるという選択肢もあります。
保有のメリット
- 住み続けられる
- 賃貸に出して収益化
- 将来的に状況が変わる可能性
保有のデメリット
- 地代の負担が続く
- 建物の老朽化
- 相続時に同じ問題が発生
まとめ
地主が承諾してくれない場合の対処法をまとめます。
- 交渉を続ける: 条件譲歩、第三者の介入
- 借地非訟手続き: 裁判所の許可を得る
- 地主への売却: 地主に買ってもらう
- 買取業者を活用: 交渉を任せる
- 保有継続: 売却を諦める
どの方法が最適かは状況により異なります。まずは専門家に相談して、最適な方法を検討しましょう。
当サービスでは、借地権の売却相談から地主交渉のサポートまで対応しています。お気軽にご相談ください。