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囲繞地通行権とは?袋地売却時の注意点
公開: 2026年1月10日
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囲繞地通行権とは
囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん)とは、袋地の所有者が、周囲の土地(囲繞地)を通行できる権利です。
法的根拠
民法第210条で認められています。
他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。
囲繞地通行権の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生要件 | 袋地であること |
| 登記 | 不要(法律上当然に発生) |
| 対価 | 償金(通行料)が必要な場合あり |
| 範囲 | 必要最小限の通行 |
囲繞地通行権の内容
通行できる範囲
囲繞地通行権で通行できる範囲は「必要かつ最小限」です。
認められる範囲
- 徒歩での通行
- 生活に必要な範囲
認められにくい範囲
- 車両の通行(場合による)
- 大型車両の通行
- 営業用車両の頻繁な出入り
償金(通行料)
囲繞地通行権には、償金(通行料)の支払いが必要な場合があります。
償金が必要なケース
- 囲繞地の所有者に損害が生じる場合
- 通路を整備する必要がある場合
償金が不要なケース
- 分筆によって袋地になった場合(後述)
分筆による袋地の特例
土地の分筆によって袋地が発生した場合は、特別なルールがあります。
民法第213条
- 分筆で生じた袋地は、分筆前の残りの土地のみを通行できる
- 償金は不要
例:Aさんの土地を分筆してBさんに売却
→ Bさんの土地が袋地になった場合
→ BさんはAさんの土地のみを通行できる
→ 償金は不要
袋地売却時の影響
通行権は買主に引き継がれる
囲繞地通行権は、土地の所有者が変わっても引き継がれます。
売主側
- 通行権は買主に移転
- 特別な手続きは不要
買主側
- 通行権を取得
- 従前と同じ条件で通行可能
売却価格への影響
囲繞地通行権があっても、袋地は通常の土地より価格が下がります。
| 状況 | 価格への影響 |
|---|---|
| 通行権が明確 | 比較的高い |
| 通行権に争いあり | 大幅に下がる |
| 通路が狭い | 下がる |
| 車両通行不可 | 下がる |
売却時の注意点
注意点1:通行権の確認
売却前に、通行権の内容を確認しましょう。
確認事項
- 通行権の種類(囲繞地通行権か、契約に基づく通行権か)
- 通行できる範囲
- 償金の有無と金額
- 過去のトラブルの有無
注意点2:隣地所有者との関係
囲繞地の所有者との関係が、売却に影響します。
良好な場合
- スムーズに売却できる
- 買主も安心
トラブルがある場合
- 売却が難しくなる
- 価格が下がる
注意点3:重要事項説明
売却時は、通行権について買主に説明する義務があります。
説明すべき事項
- 袋地であること
- 通行権の内容
- 償金の有無
- トラブルの有無
注意点4:通行権の書面化
可能であれば、通行権を書面化しておくと売却しやすくなります。
書面化の方法
- 通行地役権の設定(登記)
- 通行に関する覚書
- 隣地所有者との合意書
トラブル事例と対策
トラブル1:隣地所有者が通行を拒否
状況 囲繞地の所有者が「通行させない」と主張。
対策
- 囲繞地通行権は法律で認められた権利
- 話し合いで解決を試みる
- 解決しない場合は調停・訴訟
トラブル2:通行料でもめる
状況 償金(通行料)の金額で折り合いがつかない。
対策
- 近隣の相場を調べる
- 専門家(弁護士等)に相談
- 調停で解決
トラブル3:通路の範囲でもめる
状況 どこを通行できるかで争いになる。
対策
- 公図・測量図で確認
- 過去の通行実績を確認
- 話し合いで合意
売却を成功させるポイント
ポイント1:事前に権利関係を整理
売却前に、通行権の内容を明確にしておきましょう。
ポイント2:隣地所有者との関係構築
良好な関係があれば、売却がスムーズになります。
ポイント3:専門業者への相談
袋地の売却に慣れた業者に相談すると、適切なアドバイスが得られます。
ポイント4:買取業者の活用
隣地との交渉が難しい場合は、買取業者への売却も検討しましょう。
まとめ
囲繞地通行権と袋地売却についてまとめます。
囲繞地通行権とは
- 袋地の所有者が周囲の土地を通行できる権利
- 民法で認められている
- 登記不要で発生
売却時の注意点
- 通行権の内容を確認
- 隣地所有者との関係を確認
- 重要事項として説明義務あり
- 可能なら書面化
トラブル回避
- 事前に権利関係を整理
- 隣地所有者との関係構築
- 専門家への相談
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