旧耐震マンションの売却|住宅ローンが使えない問題
旧耐震マンションの現状
旧耐震マンションの数
全国のマンションのうち、約100万戸以上が旧耐震基準(1981年5月31日以前)で建てられています。
旧耐震マンションの特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 築年数 | 43年以上(2024年時点) |
| 構造 | RC造が多い |
| 管理状況 | 老朽化が進んでいるケースが多い |
| 修繕積立金 | 不足しているケースが多い |
住宅ローンが使えない理由
理由1:金融機関の審査基準
多くの金融機関は旧耐震マンションへの融資を敬遠します。
融資不可の金融機関が多い理由
- 地震による倒壊リスク
- 担保価値の低さ
- 将来の資産価値下落
理由2:フラット35の要件
フラット35は旧耐震マンションでは原則として利用できません。
例外
- 耐震基準適合証明書がある
- 既存住宅売買瑕疵保険に加入
- 耐震補強工事済み
理由3:住宅ローン控除の要件
住宅ローン控除を受けるには、新耐震基準を満たす必要があります。
控除を受けるための条件
- 耐震基準適合証明書
- 既存住宅売買瑕疵保険の付保
- 登録住宅性能評価書(耐震等級1以上)
買主への影響
現金購入に限られる
住宅ローンが使えないと、買主は現金で購入する必要があります。
影響
- 買主が大幅に減少
- 投資家中心の市場に
- 売却期間の長期化
税制優遇が受けられない
| 優遇制度 | 旧耐震の場合 |
|---|---|
| 住宅ローン控除 | 利用不可 |
| 登録免許税の軽減 | 利用不可 |
| 不動産取得税の軽減 | 利用不可 |
| 贈与税の非課税措置 | 利用不可 |
売却価格への影響
価格下落の目安
旧耐震マンションは、新耐震マンションに比べて20〜40%程度安くなる傾向があります。
例
同条件の新耐震マンション:3,000万円
旧耐震マンションの場合:1,800〜2,400万円
価格に影響する要因
| 要因 | プラス | マイナス |
|---|---|---|
| 立地 | 駅近・都心 | 郊外 |
| 管理状態 | 良好 | 不良 |
| 修繕履歴 | 大規模修繕済 | 未実施 |
| 耐震補強 | 実施済み | 未実施 |
| 管理費・修繕積立金 | 適正 | 高額・不足 |
売却の選択肢
選択肢1:現況のまま売却
旧耐震のまま売却する方法です。
メリット
- 費用がかからない
- すぐに売り出せる
デメリット
- 買主が限られる(現金購入のみ)
- 価格が安くなる
- 売却期間が長期化
ターゲット
- 投資家
- リノベーション前提の買主
- 現金購入者
選択肢2:耐震基準適合証明書を取得して売却
マンション全体で耐震診断を行い、証明書を取得します。
メリット
- 住宅ローンが使える
- 税制優遇が受けられる
- 買主が広がる
デメリット
- 管理組合の合意が必要
- 費用がかかる
- 基準を満たさない場合もある
注意点 区分所有者個人では取得できません。管理組合での対応が必要です。
選択肢3:買取業者への売却
旧耐震マンションを専門に扱う買取業者に売却します。
メリット
- 確実に売却できる
- 現況のまま売却
- スピーディー
- 契約不適合責任免責
デメリット
- 相場より安くなる傾向
選択肢4:賃貸として運用後売却
賃貸に出して収益物件として売却する方法です。
メリット
- 家賃収入を得ながら売却
- 収益物件として投資家に売却
- オーナーチェンジで売却
デメリット
- 賃借人の管理が必要
- 空室リスク
- 即時売却できない
住宅ローンを使えるようにする方法
方法1:耐震基準適合証明書の取得
マンション全体で耐震診断を行い、基準を満たせば証明書が取得できます。
流れ
- 管理組合での合意形成
- 耐震診断の実施
- 必要に応じて耐震補強
- 証明書の発行
費用(マンション全体)
- 耐震診断:数百万円〜
- 耐震補強:数千万円〜(規模による)
方法2:既存住宅売買瑕疵保険の付保
既存住宅売買瑕疵保険に加入することで、住宅ローン控除が使える場合があります。
条件
- 専有部分の検査に合格
- 共用部分の検査に合格(マンションの場合)
注意点 旧耐震マンションでは検査に合格しにくい場合があります。
方法3:融資可能な金融機関を探す
一部の金融機関では、旧耐震マンションでも融資を行う場合があります。
融資条件の例
- 頭金を多く入れる
- 借入期間を短くする
- 金利が高くなる
売却時の注意点
注意点1:管理組合の状況確認
買主は管理状況を重視します。以下を確認しましょう。
確認項目
- 長期修繕計画の有無
- 修繕積立金の残高
- 管理費の滞納状況
- 大規模修繕の履歴
注意点2:建替え・解体の予定
マンションによっては建替えや解体の予定がある場合があります。
注意点3:重要事項説明
旧耐震であることは重要事項として説明が必要です。
まとめ
旧耐震マンションの売却についてまとめます。
住宅ローンが使えない理由
- 金融機関の審査基準
- フラット35の要件
- 担保価値の低さ
売却価格への影響
- 新耐震より20〜40%安くなる傾向
- 立地・管理状態で大きく変動
売却の選択肢
- 現況のまま売却
- 耐震基準適合証明書を取得
- 買取業者への売却
- 賃貸として運用後売却
当サービスでは、旧耐震マンションの買取に対応しています。住宅ローンの問題を気にせず、確実に売却できます。お気軽にご相談ください。