物件タイプ別
市街化調整区域の農地転用|売却までの流れ
公開: 2026年1月10日
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#農地法
市街化調整区域の農地転用
市街化調整区域にある農地を売却するには、農地法と都市計画法の両方の規制をクリアする必要があります。
二重の規制
| 法律 | 規制内容 | 許可 |
|---|---|---|
| 農地法 | 農地の転用・売買 | 4条・5条許可 |
| 都市計画法 | 開発行為の制限 | 開発許可 |
農地法の許可の種類
| 許可 | 内容 |
|---|---|
| 3条許可 | 農地のまま売買・賃貸 |
| 4条許可 | 自分で農地を転用 |
| 5条許可 | 転用を前提に売買・賃貸 |
売却の場合は5条許可が必要です。
転用の条件
立地基準
農地の区分によって、転用の可否が異なります。
| 区分 | 転用 | 内容 |
|---|---|---|
| 農用地区域内農地 | 原則不可 | 農業振興地域内の農地 |
| 甲種農地 | 原則不可 | 特に良好な営農条件の農地 |
| 第1種農地 | 原則不可 | 良好な営農条件の農地 |
| 第2種農地 | 条件付き許可 | 市街化が見込まれる農地 |
| 第3種農地 | 原則許可 | 市街地にある農地 |
一般基準
立地基準を満たしても、一般基準を満たす必要があります。
確認事項
- 転用目的が明確か
- 資力・信用があるか
- 転用の必要性があるか
- 周辺農地への影響はないか
市街化調整区域特有の問題
市街化調整区域では、農地転用だけでなく開発許可も必要です。
開発許可が必要なケース
- 建物を建築する場合
- 土地の形状を変更する場合
開発許可が得られないと
- 農地転用の許可も得られない
- 売却が困難になる
申請手続きの流れ
ステップ1:事前相談
市区町村の農業委員会と都市計画課に相談します。
確認事項
- 農地の区分
- 転用の可否
- 開発許可の可能性
- 必要な書類
ステップ2:買主の確定
転用の目的と買主を確定します。
5条許可の場合
- 転用目的が明確であること
- 買主が決まっていること
ステップ3:申請書類の準備
必要書類を準備します。
農地法5条許可の主な書類
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 農地転用許可申請書 | 所定の様式 |
| 土地の登記事項証明書 | 権利関係の確認 |
| 位置図・公図 | 土地の位置 |
| 事業計画書 | 転用後の利用計画 |
| 資金計画書 | 資金の裏付け |
| 土地所有者の同意書 | 売主の同意 |
ステップ4:申請
農業委員会に申請します。
申請時期
- 毎月締め切りがある(自治体により異なる)
- 月1回の農業委員会で審査
ステップ5:審査・許可
申請内容が審査され、許可が下ります。
審査期間
- 標準処理期間:4〜6週間
- 県知事許可の場合:2〜3ヶ月
ステップ6:売買契約・決済
許可が下りたら、売買契約を締結し、決済を行います。
ステップ7:転用届出
転用工事完了後、届出を行います。
費用と期間
費用の目安
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 申請手数料 | 数千円 |
| 行政書士報酬 | 10〜20万円 |
| 測量費用 | 10〜30万円 |
| その他実費 | 数万円 |
期間の目安
| ステップ | 期間 |
|---|---|
| 事前相談〜書類準備 | 1〜2ヶ月 |
| 申請〜許可 | 1〜3ヶ月 |
| 許可〜決済 | 1ヶ月 |
| 合計 | 3〜6ヶ月 |
転用が難しい場合の対応
農地のまま売却
農地法3条許可を取得し、農地のまま売却します。
条件
- 買主が農業を営むこと
- 農業委員会の許可
デメリット
- 買主が農家に限られる
- 価格が安い
相続放棄・国庫帰属
相続した農地の場合、以下の選択肢もあります。
- 相続放棄(期限内)
- 相続土地国庫帰属制度(条件あり)
買取業者への相談
農地転用が難しい場合でも、買取業者に相談する価値があります。
買取業者のメリット
- 転用の可能性を調査してくれる
- 転用困難でも買い取る場合あり
- 手続きを代行してくれる
まとめ
市街化調整区域の農地転用についてまとめます。
転用の条件
- 立地基準:農地の区分による
- 一般基準:転用目的の確認
- 開発許可:都市計画法の許可も必要
手続きの流れ
- 事前相談
- 買主の確定
- 書類準備
- 申請
- 許可
- 売買契約・決済
費用と期間
- 費用:20〜50万円程度
- 期間:3〜6ヶ月
当サービスでは、市街化調整区域の農地の買取にも対応しています。転用の可能性についてもアドバイスしますので、お気軽にご相談ください。