物件タイプ別
心理的瑕疵物件とは?売却時の注意点
公開: 2026年1月10日
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#売却
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心理的瑕疵とは
瑕疵の種類
不動産取引における瑕疵(欠陥)は、4種類に分類されます。
| 種類 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 物理的瑕疵 | 物件自体の欠陥 | 雨漏り、シロアリ、傾き |
| 法律的瑕疵 | 法的な制限 | 建築制限、用途制限 |
| 心理的瑕疵 | 心理的な抵抗 | 自殺、他殺、孤独死 |
| 環境的瑕疵 | 周辺環境の問題 | 騒音、悪臭、嫌悪施設 |
心理的瑕疵の定義
心理的瑕疵とは、物件に住むことに心理的な抵抗を感じさせる事情のことです。
心理的瑕疵に該当するケース
- 自殺
- 他殺(殺人事件)
- 孤独死(発見が遅れた場合)
- 火災による死亡
- 事件・事故
- その他の不自然な死亡
心理的瑕疵に該当しないケース
原則として該当しないケース
- 自然死(老衰、病気)
- 日常生活での不慮の事故死
- 病院への搬送後の死亡
心理的瑕疵物件の告知義務
告知義務のガイドライン
国土交通省のガイドライン(2021年10月)により、告知の基準が明確化されました。
売買の場合
| 事象 | 告知の要否 |
|---|---|
| 自殺 | 必要 |
| 他殺 | 必要 |
| 孤独死(特殊清掃要) | 必要 |
| 自然死 | 原則不要 |
| 不慮の事故死 | 原則不要 |
告知期間
売買の場合 明確な期間の定めはありませんが、事故の重大性に応じて判断します。
| 事故の内容 | 告知期間の目安 |
|---|---|
| 自殺 | 5〜10年程度 |
| 他殺 | 10年以上 |
| 凶悪事件 | 永続的 |
賃貸の場合 概ね3年経過すれば告知不要とされています。
告知義務を怠った場合
告知義務を怠ると、以下のリスクがあります。
リスク
- 契約解除
- 損害賠償請求
- 代金減額請求
心理的瑕疵以外の瑕疵との違い
物理的瑕疵との違い
| 項目 | 物理的瑕疵 | 心理的瑕疵 |
|---|---|---|
| 客観性 | 客観的に確認可能 | 主観的な要素 |
| 修繕 | 修繕で解消可能 | 時間の経過で軽減 |
| 判断基準 | 明確 | 個人差がある |
環境的瑕疵との違い
| 項目 | 環境的瑕疵 | 心理的瑕疵 |
|---|---|---|
| 原因 | 周辺環境 | 物件内の出来事 |
| 継続性 | 継続的 | 過去の出来事 |
| 対策 | 対策が困難 | 時間で軽減 |
価格への影響
価格下落の目安
心理的瑕疵物件は、瑕疵の内容によって10〜50%程度安くなります。
| 瑕疵の内容 | 価格下落の目安 |
|---|---|
| 自然死(発見遅れ) | ▲10〜20% |
| 自殺 | ▲20〜30% |
| 他殺 | ▲30〜50% |
| 凶悪事件 | ▲50%以上 |
価格に影響する要因
プラス要因
- 経過年数が長い
- リフォーム済み
- 立地が良い
- 報道されていない
マイナス要因
- 経過年数が短い
- 未リフォーム
- 立地が悪い
- 報道された(ネット記事あり)
売却時の注意点
注意点1:正確な告知
心理的瑕疵は正確に告知する必要があります。
告知すべき情報
- 発生した事実
- 発生時期
- 事故の概要
- 特殊清掃・リフォームの有無
告知不要な情報
- 被害者の氏名
- 詳細な事故状況
- 遺族の情報
注意点2:物件状況報告書の作成
物件状況報告書に心理的瑕疵を正確に記載します。
記載例
〇年〇月頃、本物件において自殺がありました。
その後、特殊清掃およびリフォーム(床・壁紙の張り替え)
を実施しております。
注意点3:価格設定
心理的瑕疵を考慮した価格設定が必要です。
価格設定の考え方
売出価格 = 瑕疵なしの相場 × (1 − 下落率)
注意点4:ターゲット設定
心理的瑕疵を気にしない買主をターゲットにします。
ターゲット
- 価格重視の買主
- 投資家
- リノベーション目的の買主
- 買取業者
売却の選択肢
選択肢1:一般市場で売却
不動産会社を通じて一般市場で売却します。
メリット
- 高く売れる可能性
デメリット
- 告知義務がある
- 売却期間が長期化
- 買主が限られる
選択肢2:買取業者への売却
心理的瑕疵物件を扱う買取業者に売却します。
メリット
- 確実に売却できる
- 現況のまま売却
- スピーディー
- 契約不適合責任免責
デメリット
- 一般市場より安くなる傾向
選択肢3:更地にして売却
建物を解体し、土地として売却します。
メリット
- 心理的抵抗が減る
- 買主が広がる
デメリット
- 解体費用がかかる
- 告知義務が残る場合がある
心理的瑕疵物件を購入する側の視点
購入のメリット
価格が安い
- 相場より10〜50%安く購入可能
- 投資利回りが高い
立地が良い物件もある
- 好立地でも価格が安い
- 通常では手が届かない物件も
購入の注意点
住宅ローン
- 金融機関によっては融資を敬遠
- 事前に確認が必要
将来の売却
- 再売却時も告知義務
- 価格が上がりにくい
まとめ
心理的瑕疵物件についてまとめます。
心理的瑕疵の定義
- 自殺、他殺、孤独死など
- 住むことへの心理的抵抗
告知義務
- 自殺・他殺は告知が必要
- 自然死は原則告知不要
- 告知期間は事故の重大性による
価格への影響
- 10〜50%程度下落
- 経過年数、立地で変動
売却の選択肢
- 一般市場で売却
- 買取業者への売却
- 更地にして売却
当サービスでは、心理的瑕疵物件の買取に対応しています。告知義務や価格の心配なく、確実に売却できます。お気軽にご相談ください。