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空き家特措法とは?所有者が知るべき義務と対策
公開: 2026年1月10日
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空き家特措法とは
空き家特措法(正式名称:空家等対策の推進に関する特別措置法)は、増加する空き家問題に対応するために2015年に施行された法律です。
法律の目的
- 空き家の適正管理の促進
- 危険な空き家への対応
- 空き家の利活用の推進
2023年の改正
2023年12月に改正法が施行され、規制が強化されました。
主な改正点
- 「管理不全空家」の新設
- 特定空家になる前に対応可能に
- 固定資産税の特例解除が早期化
空き家所有者の義務
法律で定められた義務
空き家特措法では、所有者に以下の義務が課されています。
| 義務 | 内容 |
|---|---|
| 適切な管理 | 周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう管理 |
| 情報提供への協力 | 市区町村からの調査に協力 |
| 指導・勧告への対応 | 改善を求められた場合の対応 |
管理責任
空き家の所有者には、以下のような管理責任があります。
建物の維持管理
- 倒壊・破損の防止
- 屋根・外壁の修繕
- 雨漏りの防止
敷地の管理
- 草刈り・樹木の剪定
- ゴミの撤去
- 害虫・害獣対策
防犯対策
- 不法侵入の防止
- 放火対策
特定空家と管理不全空家
特定空家
以下のいずれかに該当する空き家です。
| 状態 | 具体例 |
|---|---|
| 倒壊等の危険 | 基礎の沈下、屋根の崩落、外壁の剥落 |
| 衛生上有害 | ゴミの放置、害虫発生、悪臭 |
| 景観阻害 | 雑草繁茂、落書き、破損した看板 |
| 生活環境への悪影響 | 立木の越境、動物の住みつき |
管理不全空家(2023年新設)
特定空家になる手前の状態の空き家です。
対象となる状態
- 適切な管理がされていない
- 放置すれば特定空家になるおそれがある
例
- 窓ガラスが割れたまま放置
- 雨樋が外れている
- 軽微な雑草の繁茂
行政からの措置
措置の流れ
調査 → 助言・指導 → 勧告 → 命令 → 行政代執行
各段階の説明
| 段階 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 助言・指導 | 改善を促す | なし |
| 勧告 | 改善を強く求める | 住宅用地特例解除 |
| 命令 | 改善を命じる | 従わないと過料 |
| 行政代執行 | 強制的に解体等 | 費用は所有者負担 |
管理不全空家の場合
指導 → 勧告 → 住宅用地特例解除
特定空家ほどではありませんが、勧告を受けると固定資産税が上がります。
特定空家の場合
助言・指導 → 勧告 → 命令 → 行政代執行
最終的には、市区町村が強制的に解体し、費用を所有者に請求することがあります。
固定資産税への影響
住宅用地特例の解除
勧告を受けると、住宅用地特例が解除されます。
| 区分 | 特例適用時 | 特例解除後 |
|---|---|---|
| 200㎡以下 | 1/6 | 1(6倍) |
| 200㎡超 | 1/3 | 1(3倍) |
増税のタイミング
- 勧告を受けた翌年の1月1日から適用
- 改善すれば特例が復活する可能性
対策方法
対策1:適切な管理を続ける
最も基本的な対策です。
管理のチェックリスト
- 定期的な建物点検(年2〜4回)
- 草刈り(年2〜3回)
- 換気・通水(月1回程度)
- 郵便物の確認
- 防犯対策
対策2:管理サービスの利用
遠方で管理が難しい場合は、管理サービスを利用しましょう。
| サービス | 費用目安 |
|---|---|
| 外観確認のみ | 月額3,000〜5,000円 |
| 室内点検あり | 月額5,000〜10,000円 |
| 草刈り込み | 月額10,000〜15,000円 |
対策3:早めの売却
管理が難しい、または費用対効果が合わない場合は売却を検討します。
売却のメリット
- 管理責任から解放
- 固定資産税の負担なし
- 行政措置のリスク回避
- 現金化できる
対策4:解体
建物を解体する選択肢もあります。
注意点
- 解体すると住宅用地特例がなくなる
- ただし、予測可能なので計画が立てやすい
- 更地の方が売却しやすい場合も
対策5:利活用
賃貸、民泊、事務所など、活用する方法です。
条件
- 建物の状態が良好
- 需要がある立地
- 投資に見合うリターン
行政の支援制度
自治体によっては、以下の支援制度があります。
解体費用の補助
| 自治体例 | 補助内容 |
|---|---|
| 東京都(各区) | 解体費用の一部補助 |
| 地方自治体 | 上限50〜100万円程度 |
その他の支援
- 耐震診断・改修補助
- 空き家バンク
- 移住促進事業
※自治体により異なるため、お住まいの市区町村に確認してください。
よくある質問
Q:相続した空き家も対象?
はい。相続で取得した空き家も同様に対象です。相続登記が未了でも、実質的な所有者に責任があります。
Q:いつから規制が適用される?
2015年の施行時から適用されています。2023年の改正で規制が強化されました。
Q:共有名義の場合は?
共有者全員に管理責任があります。行政からの措置も共有者全員に対して行われます。
Q:すでに勧告を受けている場合は?
早急に改善するか、売却を検討してください。放置すると命令、行政代執行と進む可能性があります。
まとめ
空き家特措法のポイントをまとめます。
所有者の義務
- 適切な管理
- 行政の指導への対応
措置の流れ
- 助言・指導 → 勧告(特例解除)→ 命令 → 行政代執行
対策
- 適切な管理を続ける
- 管理サービスの利用
- 早めの売却
- 解体または利活用
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